その他
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体に悪いことはわかっていてもタバコをやめられない――。そんなお悩みはありませんか?禁煙外来とは、喫煙者が無理をせず、高確率で禁煙するための外来です。
医療機関で禁煙する理由は、タバコに含まれているニコチンに依存性があるためです。喫煙する方の多くは、ニコチンに依存してしまう、ニコチン中毒という状態にあります。この状態をニコチン依存症と診断し、病気として捉えて、医療機関で禁煙治療の保険診療が実施されています。
禁煙外来では、医師による指導やアドバイスに加えて、禁煙補助薬の処方を受けることができます。禁煙補助薬を用いた治療では、離脱症状が緩和されるため自力で禁煙するよりも、比較的楽に禁煙することが可能になります。「タバコをやめたくてもなかなかやめられない」そんなときは、お気軽に禁煙外来にお越しください。
※禁煙補助薬にはニコチンパッチ(貼り薬)とバレニクリン(飲み薬)があります。
バレニクリンは製造工程で発がん性のある物質が一定量混入することが確認され、2020年から出荷・供給が停止されています(それを除去できる目処が立っていないため)。このため現在、処方可能な禁煙補助薬はニコチンパッチのみとなっています。
※2020年度から加熱式タバコ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています。
禁煙が難しいのは、ニコチンに対しての身体的な依存と、喫煙習慣による心理的な依存を同時に克服していかなければならないためです。
禁煙はこの身体的依存(ニコチン依存)と、心理的依存(生活習慣)を克服することがポイントとなります。禁煙をスタートすると、ニコチンの離脱症状が起こるため禁煙補助薬によってその症状を緩和します。心理的依存の克服過程では、口寂しさや、手持ち無沙汰、あるいは喫煙してしまうのではないかという不安が生じてきます。ここでは禁煙の意思をご自身で強く持つことも大切ですが、生活習慣の見直しや医療者によるカウンセリングといったサポートを受けていただきます。このようにして2つの依存を克服していきます。
保険診療で使える禁煙補助薬にはニコチンパッチ(貼り薬)とバレニクリン(飲み薬)があります。これらの禁煙補助薬を用いた治療は、禁煙後のニコチンの離脱症状が緩和され、自力で禁煙するよりも比較的楽に禁煙することができます。ニコチンパッチはニコチンを含む貼り薬で、禁煙により体が要求するニコチンを皮膚からゆっくりと吸収させ、補充します。補充量を徐々に少なくしていき、最終的に補充が必要ない状態に持って行きます。バレニクリンはニコチンを含まない飲み薬で、脳内のニコチン受容体に結合し、タバコを吸った時の満足感を抑える作用があります。
タバコは様々ながんのリスク要因であり、呼吸器の病気や心臓病などとも関連が強いことがわかっています。禁煙することで、これらの病気にかかるリスクが確実に減少するといえます。
禁煙治療に保険を適用するためには、下記の条件を満たすことが必要です。
設問内容 | はい 1点 |
いいえ 0点 |
---|---|---|
問1.自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 | ||
問2.禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 | ||
問3.禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。 | ||
問4.禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) | ||
問5.問4の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 | ||
問6.重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 | ||
問7.タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 | ||
問8.タバコのために自分に精神的問題(※)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 | ||
問9.自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 | ||
問10.タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。 |
※ 禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態
出典:厚生労働省保険局医療課長通知 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について–保医発0304第3号(平成28年3月4日)より改変
※35歳未満の方に対しては、喫煙本数や喫煙年数によらず保険適用となります。
※過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことがある場合、前回の治療開始日から1年以上経過していないと保険適用になりません。
※2020年度から加熱式タバコ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています。
1
ニコチン依存症のチェック
ニコチン依存症テストで診断し、保険適用の可否を確認します。
2
一酸化炭素濃度の測定
息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)がどの程度かを確認します。
3
「禁煙開始日」を決めて、禁煙宣言!
「禁煙開始日」をご相談しながら決め、「禁煙宣言書」を作成します。
4
禁煙経験の確認とアドバイス
あなたの健康状態やこれまでの喫煙歴、禁煙歴などをおたずねします。ニコチン切れ症状への対処法などを一緒に考えましょう。
5
禁煙補助薬の選択
禁煙補助薬の特徴と使い方をお伝えします。あなたに合ったお薬を選びましょう。
12週間にわたり計5回の診察を受けていただきます(2週間ごとにご来院いただきます)。各診察時には息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定し、禁煙の効果を確認いただきます。また、診察でいろいろなアドバイスを受けていただくことで、禁煙が成功しやすくなります。治療期間中に不安や気になる症状などがありましたらお気軽にご相談ください。
骨粗しょう症(骨粗鬆症)とは、骨量(骨密度)が減ったり、骨の質(骨質)が劣化したりすることで、骨の代謝バランスが崩れて骨が脆くなった状態のことです。
その結果、骨折が起こりやすくなります。
高齢化社会をむかえ、有病割合も増加しています。
特に女性に多く見られ、60代の女性では5人に1人、70代の女性では3人に1人、80歳以上の女性では2人に1人が骨粗しょう症であると言われています。
65歳以上の女性やステロイドの治療を行っている方、さらには転倒やふらつきのリスクがある方は骨密度検査が必要です。
骨粗しょう症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、せぼね(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部骨折)などです。
骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。
大きな骨(特に足の付け根の大腿骨)を骨折すると入院や安静になるため運動機能などが低下して寝たきりや認知症などにつながるリスクが高くなります。骨粗しょう症と診断されたら骨折を起こさないように骨粗しょう症の治療をすぐにはじめることが大切です。
当院では、手指のレントゲン撮影をおこない、骨密度スクリーニング検査(MD法)を実施いたします。
・転ばないように注意、対策をする
・カルシウムを十分にとる
・ビタミンD、ビタミンK、リン、マグネシウムをとる
・適量のタンパク質をとる
・禁煙し、アルコールは控えめにする
・運動、日光浴をする